シークレットラプソディ
気がつくと私は無意識に男の腕を捻り上げていた
自分でも何がなんだかわからなかった…
ただわかるのは
“殺らなきゃ殺られる”
ただそれだけ

腕の痛みに顔を歪めていた男は
反対の腕でナイフを掴みとった

シュッ

ナイフを振る音が近くで聞こえた
そう、いきなりの攻撃を難なくかわしていたのだ

何でだろう…
こういう時どう体を動かせばいいのかがわかる…
体もその動きを覚えてるかのように難なく動く――
体を劉鴕とかいう人に乗っ取られた時とは違う
確かに自分の意思で動かしてる

頭の中では
”殺る“
という言葉だけが浮かぶ…

「ウァ゛ー!!!!」

そう男が叫んでこっちに来た時
自分の中でスイッチが入ったみたいに集中力が上がった

「ア゛ガァッ…!」

気づけば
私は男の口に銃をねじ込んで
引き金を引いていた

――バンッ――

ピシャッ!
反り血を浴びた時
一気に恐怖が押し寄せた
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