Liar or Truth
「じゃあそういう事で、放課後ね」
マトイが自分の席へと戻って行く中、チアキとリマが楽しそうにじゃれ合っている。
「リマ、食べ過ぎんなよー」
「わ、分かってるよっ」
「ははは」
二人を見ていると、自分が惨めに思えてしまうのは何故だろうか。
俺は溜め息をついた後、自分の席に座った。
鞄を机の横にかけて、頬杖を付きながら大きな窓の外にある青色の空を眺めた。
遠くで青色が夕日の光を浴びてオレンジ色に変わっている空が見える。
「チヒロくん、」
いつの間にか目の前には、このクラスの奴じゃない知らない女生徒が立っていた。
「誰」
「あの、ナミです…」
「何か用?」
「…」
ナミは顔を赤らめてただ黙っているだけだった。