Liar or Truth
パッと直ぐにチアキから目を逸らしたのに、チアキが両手を頭の後ろで組んだ時に出た音に反応して再びチアキを見てしまった。
「チヒロがそう言うんなら別に良いけどね」
「…」
リマは特別。
今は滅多な事がない限りリマと話さないけれど、やっぱり心のどこかで「リマ」という存在を大事に包んでいるような気がするんだ。
リマの事どう思ってんの、そう聞かれても何て答えれば良いのか分からない。
逆にチアキがリマの事をどう思っているかを聞きたいぐらいだ。
俺の勘だけれど、リマはチアキの事が好きだと思う。
チアキがその気持ちに気付いているのかは別にして。
結局俺の出番はない。
この世のシナリオに俺はいないのだから。