Liar or Truth
マトイによって強引に店内に入ったその時、またリマと目が合った。
リマは何かを言いたげな表情をしていたけれど、結局何も言わず終いだった。
ウエイターに案内された席は奥にある四人用のテーブルだった。
俺はチアキの隣に座る。目の前はマトイだ。
「さて、何を食べようかなー」
マトイがテーブルいっぱいに広げたメニューを四人で真ん中に集まるように見始めた。
「あたし苺パフェ」
「じゃああたしはチョコレートケーキで」
マトイに続くように自分の食べたい物を主張したリマ。
そんなリマの斜め前に座っている俺は、適当にメニューを見た後に頬杖をついて俺たちの隣にいる仲が良さそうな家族を見ていた。
「チアキとチヒロ君は?」
「俺はショートケーキでチヒロは…」
「ホットコーヒー、ブラックで」
「え、チヒロ君は何も食べないの?」
「あー…」
「こいつ甘いもの駄目だから」
答えようとした時、俺の代わりにチアキが答えてくれた。