Liar or Truth
「あ、チヒロ君くんとリマちゃん、おはよー」
俺たちに気付いたマトイが俺たちとリマの会話を止めた。
マトイと言えば、
この前[La Cafe]に行った時から俺とマトイの関係に特に変化はない。
俺が店を出ていく帰り際に見せたあの妙な表情は何だったのだろうか。
そんな事を考えていると、リマはマトイに笑顔で挨拶を返していた。
俺はそんなリマの隣でただ微笑むだけだった。
「リーマっ」
「マドカ、」
「おはよ、チヒロも」
マドカと呼ばれた目の前に居る女生徒は、クラスメートでありリマの親友だ。
「おはよ…」
実はマドカとは一度だけ身体の関係を持った事がある。もうだいぶ昔の事だけれど。