Liar or Truth
「俺思うんだけど…」
「何、」
「リマの好きな奴ってチヒロなんじゃねぇのかな」
「は、」
チアキは片手を天井に翳してそっと目を伏せた。
「何て言うの、これも「勘」みたいな?」
「俺たちさっきから勘の話しかしてないよな」
「そうだな。でも、」
何かを言いかけたチアキを一瞥する。
「でも?」
「でも、―――…やっぱり何でもない」
くるっと身体を捻り、俺に背中を見せるチアキ。
「何だそれ」
「チヒロ、」
「んー」
「今日、好きな人なんかいないって言ったよな?」
「ん、まぁ」
「今はそうかもしれないけど、いつか必ずチヒロもリマを好きになるよ」
「…根拠は?」
「俺と双子だから」
―――…、