Liar or Truth

「…ご馳走様」


 これ以上母さんに恋愛関係の質問をされては堪らない。


 スプーンをコトっと置き、椅子から立ち上がる。


「もう食べないの?ヒロちゃんが大好きなシチューだよ?」

「もう腹いっぱいなんだ。ちょっと外に出てくる」

「そう。気をつけてね」



 チアキに変な目で見られたけれど気にせずに家を出た。


 空には綺麗な星々が浮かんでいる。

 吐く息が白い。もう十一月になるもんな。

 十一月と言えばリマの誕生日だっけ…。

 小さい頃は毎年プレゼントを渡してたけれど、ここ三年間くらいずっとあげてなかった。

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