Liar or Truth
「何となく」
【機嫌、は良いかも】
「何か良い事でもあった?」
【あったかな】
理由を俺の口から聞いてはいけない気がして、「そう」とだけ言った。
【じゃあ日曜日花火持ってチヒロくんたちの家に行くね】
「うん、待ってる」
電話を切り、ストラップ一つも付いていない白色の携帯電話を机の上に戻した。
花火かぁ。何年振りだろう。
小さい頃は毎年三人でやっていたけれど。
そう考える事で、やっぱり自分たちの関係にはぽっかり穴が開いていたんだと思い知らされる。
話さなくなったのは中学二年生から。
つまり約四年間。
それが今になって昔のような戻ったのが不思議な感じだ。