Liar or Truth

 マドカは俺の腕を放した。

 マドカに掴まれていた腕がキリキリと痛む。


「マドカ、俺が女を抱く時の条件を知ってるよね?」


 寝るなら一夜限り、キスは絶対にしない。


「…」

「だからマドカとはもうああいう事はしない」

「…無理、しないでよ」

「え?」


 ボソッと言った所為で良く聞こえなかった。

 聞き直すように耳をマドカの口元に近付ける。


「本当は飢えてるんでしょ?女を抱きたくて仕方がないんでしょ?この際一度抱いた女でも良いじゃない。抱いてよ…っ」


 マドカは一気に全てを吐いた後に俺の胸板を両手で叩いた。

< 79 / 118 >

この作品をシェア

pagetop