Liar or Truth
マドカは強い。
恋愛に一度踊らされたのにまた恋愛をしたいって思うんだから。
「チヒロー、リマが来たけど」
「あ、うん。リマが来たみたいだから庭に行こうか」
俺がチアキの声に反応してソファーから立ち上がった後、マドカもそれに倣うようにゆっくりと立ち上がった。
庭に移動すると、大量の花火を持ったリマがチアキと話していた。
俺の存在に気が付いたリマはこちらに向かって手を振る。
それに軽く手を振り返す俺。
「マドカ…!?」
リマはマドカにも気が付いたみたいだ。
花火を隣に居るチアキに渡してマドカに駆け寄るリマ。
「マドカ、どうしたの!?」
「マドカも花火に誘ったんだ。大人数でやった方が楽しいでしょ?」
「そうだね。マドカ、花火やろ」
「うん」
リマは楽しそうにマドカの手を握り、花火を持っているチアキの元へと足を進めた。