あしながおにいさん
「…アキさん、あのウミガメ、雌じゃないですよね…?だとしたら…かわいそぅ」
「ん…、可愛くて癒されるけどどっちであっても辛いだろうなぁ」
「…辛い?」
「うん、ほんとなら無限に広がる海を自由気ままに泳ぎ回れるのに、狭い水槽に順応しちゃってる自分に」
「…ですよね、人間を視覚で癒すためだけに自分を犠牲にしちゃってる…」
「もちろんウミガメだけじゃないけどね。世界中の動物園や水族館の生き物たちは、弱肉強食の世界から隔離され安全と引き替えに自由を奪われてる。この図式は変えようがないんだけどね」
「なんか…、人間にもあてはまりそう…」
美雨の一言が胸に響く。
「そう、変えようがない」
「ん…、可愛くて癒されるけどどっちであっても辛いだろうなぁ」
「…辛い?」
「うん、ほんとなら無限に広がる海を自由気ままに泳ぎ回れるのに、狭い水槽に順応しちゃってる自分に」
「…ですよね、人間を視覚で癒すためだけに自分を犠牲にしちゃってる…」
「もちろんウミガメだけじゃないけどね。世界中の動物園や水族館の生き物たちは、弱肉強食の世界から隔離され安全と引き替えに自由を奪われてる。この図式は変えようがないんだけどね」
「なんか…、人間にもあてはまりそう…」
美雨の一言が胸に響く。
「そう、変えようがない」