私だけのもの



「愛奈なら奪えるねっ直樹くんの事♪」




…………………………は??


「負けないよ。愛奈。あたしの方が直樹くんの事好きだし。今から敵だよ」






いきなりの遊沙の
台詞に思考停止のあたし。




「あれっ?♪もう負けちゃった感じかな?愛奈ちゃん」


泣いてた顔が嘘の様に
見下した顔で
あたしをみる



…遊沙ってこんな
人だったっけ…。



「聞いてんの!!!?愛奈なんて嫌いだよ…。ずっと嫌いだった。あんたといると比較されるし。あたしの好きな人はみんなあんたを好きだったっ!!!!」




…………ブチ




あたしの中で
なにかがキレた。




「んな事しらねーよ!!!!!!勝手にあっちが好きになんだろ!!!???逆恨みしてんじゃねーよ!!!!!比較される?んな事知ったこっちゃねーんだよ!!!!」





これだけいっても
鼻でハンっと笑ってる
遊沙。



…あたしの好きだった
遊沙はもういない。




「直樹の事ー…奪えるなら奪ってみれば。」




睨んでそう言った。




「ふ〜ん…。凄い自信だね。絶対負けない。」





「勝手に言ってればっ」



そう言い残して
屋上を出た。
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