3年ライバル 短2編
「結局奢りじゃんか」
山下はため息混じりの笑みを浮かべてプロコに飛び付く咲を目で追った。
*
「わっ咲っ」
奥平の首に手を回して思いっきり抱き着いた。
「わかったの私!!
山下先輩に教えてもらったんだけど
私、奥平が欲しい!!」
奥平は私の背中に手を回してフッと笑った。
「すこぶる紛らわしいこと教えてもらったんだね」
笑顔の咲を見て、奥平の胸のつっかえが一気に取れた。
「キスが好き、抱き締められるのが好き
奥平、私好きなもの増えたの」
「違うソレ」
奥平に否定されて私は奥平から少し体を離して表情を伺った。
「俺以外にキスとかされても好きなの?キス」
んぬ?