3年ライバル 短2編
奥平の力は強くて、私にはどうすることも出来なくてただ声をあげることに必死だった。
「奥平!!
嫌!!離してよ!!
嫌なの!!
嫌っ嫌っ!!」
聞いてよ!!奥平!!
なんだか凄く怖くなって涙が流れそうになった。
「嫌だよっ
怖いよ奥平っ」
こんな風に奥平に抱き締められることが怖いなんて知らなかった。
「……あのさ」
奥平は私を椅子に座らせて私の前の地面に膝をつく。
初めて奥平と目線が同じだった。
「泣かないで」
奥平が私の頬にキスして気付いた。私、泣いてる
「奥平の馬鹿」
「うーん。多分咲が馬鹿だよ」
はあ!?
確かに、奥平はトップ校に行って?バスケ部でも期待の新人とか言われてるそうですけど
「奥平が馬鹿だ!!」