3年ライバル 短2編
「……咲、俺と居るの嫌か?」
奥平が急に切ない声なんか出すから凝視してしまった。
「う、うん」
そう、こんな風に胸が苦しい思いはしたくないの
「……わかった。
じゃあ距離置こう」
嬉しいはずなのに、なんだかその言葉に私は酷く落胆していて
自転車の方に行った奥平の後ろ姿しか見れなかった。
「…先帰る」
とどめの一言。
なにこれ
ザワザワと胸に広がる感情。
奥平のせい
これ全部奥平のせい!!
奥平なんて居なくなればこんな思いはしなくて済む。
自転車をこぎだした奥平
全て元に戻せばいい
中3のコンクール前に