彼とあたし-もう1人の彼-
1章+春の笑顔

桜の木の下で

6限目を終わらせるチャイムが聞こえ、
あたしは教科書…
全てを机へとしまった。





「唯伊(ゆい)唯伊っ」




声を荒く上げ、
あたしの背中をバンバンと叩く倖。





「痛いよっ…どうしたの?」
「今日掃除当番でしょ!?」
「…忘れてた」
「ドンマイ!相手わかってんの?」
「え?誰だっけ」
「メガネくんと」
「…頑張ります」






頑張って!
と嫌~な笑みを浮かべ
友達と去った倖。





小さくため息をつき、
チラッとメガネくんを見る。





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