彼とあたし-もう1人の彼-
「これは!そのっ…」
「…。」
「た、猛が置いて行ったんだよ」
「…へぇ」
「唯伊ちゃ~ん」




エロ本を隠し、
あたしへと視線を向けるまさ。





「まさ」
「はいっ!?」
「…帰る」
「……送る」
「…うん」




えへへ♪
落ち込んでるまさ…可愛い!
ちょっと苛めちゃお♪





あたしはこのまま無言で
着替えるまさを待った。




「行こっか」
「うん」





苦笑いのまま、
まさの家を出た。




「10時前だけど大丈夫?」
「うん」
「…体も?」
「うん」
「明日無理しないでね?」
「うん」
「…。」
「…。」




一言だけ返されるのはきついよね。
やり過ぎたかな?



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