彼とあたし-もう1人の彼-
真っ赤な顔であたしはまさを見上げる。




「まさ…」
「ん?」
「……ううん、明日ね」
「??…じゃぁな」






“離れたくないよ”
そう言いたかった。



だけどなぜかな?
…言えなかったんだ。






時折振り向きながら去るまさ。




その度に笑顔で
大きく手を振った。





「行っちゃった…」





もう見えない背中。




ほんとまさがいないとダメだね。
もうまさがいないと生きていけない。
…まさ依存症じゃん。




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