彼とあたし-もう1人の彼-
「…まさだ♪」




画面にはまさの名前が表示された。




『今日は無理にごめんな…
 
 今日の唯伊はすげぇ奇麗だった!
 
 本は捨てっから…苦笑
 
 次からは唯伊が相手すんだぞ?笑
 
 …嘘 嘘。

 今日はゆっくり休めな?

 おやすみ』




メール画面から伝わる
まさの優しい笑顔。





「会いたいよ…まさ」




初めて一つになったから?
だからこんなにも
まさが愛しいと思うの?



気づけばあたしは発信ボタンを押していた。






会えないから…
せめて声だけは聞きたい。



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