彼とあたし-もう1人の彼-
「2人からですか?」
「そうそう」
「ありがとうございます」
「ううん」




まさの特別な存在になりたい…
そう思うようになったのは今日からだった。





なにをしていても
頭から離れないあの微笑み。




どうしても…
もう一度笑ってほしい。





そう思うようになっていた。




…あたしはまさに惚れた。





―――入学仕立ての頃は…。




「絶対絡みダルイよね」
「…だよね」





まさのことを
そんな風に言っていた。




だけどあの日…
掃除当番が一緒になった日から
あたしの中のまさは違う。





印象がガラリと変わっていて、
小さな笑顔が幼くて…
好きだと思ったんだ。



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