彼とあたし-もう1人の彼-
「唯伊には言ってなかったね」
「…うん」




数分間の沈黙…。
そしてやっとまさが話し出した。





「俺ね?ガキの頃イジメられてて」
「まさが?」
「うん、俺が」





そして長々と聞いた…まさの過去。





まさの過去…。




小学の低年の頃から始まったイジメ。
イジメのきっかけは
まさの吐いた言葉が原因だと。




“俺格好いいんだからお前等と一緒にすんな”
男子友達に吐いた言葉。





まさは悪気があって言った言葉じゃなかったらしい。


ただ…
小さい頃から親や親戚一同に
“匡奇くんは格好いいね”
と言われ続け、言ってしまった。




次の日から
友達から対する態度が狂い始めた。





親に言って転校した。
その転校先で猛、千尋と出会った。



それから今まで、
猛と千尋とはずっと一緒。



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