彼とあたし-もう1人の彼-
まだ話しには続きがあった。




あたしは聞いたんだ…
正体を隠す理由を。





するとまさは夕日を眺めながらこう言った。





“もう変な目で見られるのは嫌なんだ”
まさは小さな声でそう言った。





その後ろ姿が
なぜか小さく見える…。




「まさ…」
「…でも唯伊は違った」
「え?」





クルッと振り向くまさの顔は…
奇麗な笑顔で溢れていた。




「唯伊は俺自身を見てくれたから」
「…///」
「外見だけじゃなかった」





そう言って笑うまさが
あまりにも愛しく感じた。



だから……
あたしは涙を流してしまった。




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