彼とあたし－もう1人の彼－

考えれば考える程、
涙はやむことなく流れる。




「ちょっと唯伊!?」




倖もビックリしてる。




こんなに泣くあたし見せるのは
倖には初めてだもんね。





「保健室行くよ」




倖が優しく腕を握って連れて行ってくれた。





保健室に先生の姿はなく
あたしは倖に話すことにした。




「話してみな?」
「…井林、くんが…っ」
「ん、なに?」






背中を摩る倖に手が
あまりにも優しくて…
感謝の気持ちで溢れる。




そして全て話した。



だけど言えないこともある。



まさの正体…
2トップとの関係も。



ごめん…倖。