彼とあたし-もう1人の彼-
「匡奇来るかな~?」
「…来ないっ」




来てほしいけど…
来てほしくもない。




この人たちの前で
別れ話とかされたら…一生の恥だから。





「こねぇよな!場所言ってねぇもん」




1人の男があたしの前にしゃがみ込んだ。





「まさになにがしたいわけ?」
「ガキの頃色々と世話になったから」
「…もしかして貴方たちって」
「思い当たる?」





急に目の前の男の目つきが変わった。




この人たちは…
まさを虐めた…人たちなんだ。





「匡奇格好いいもんな?」
「…っ」




やっぱり!
今まさ来たら…
殺されても可笑しくない!!



見ればわかるもん。
この人たちの目は冷め切ってる。




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