彼とあたし-もう1人の彼-
「悪い子猫ちゃんみっけ」
「…っ」




真上から声が聞こえ、
あたしはそっと立ち上がった。





「福永!…さん」




…今…呼び捨て…
え!?井林くんが呼び捨て!?





「井林くん…」
「なに?友達なの?まさ」
「…まぁ」
「へぇ~可愛い子だね」





と顔を覗き込まれ、
あたしは恥ずかしくて俯いた。





「まさ紹介しろよ」
「そんなのいいだろ」
「冷てぇ奴だな」
「黙ってろ」





ちょ…ちょ…ちょっと??
い、井林くんキャラ違うくない!?
どういうこと?



「まさのキャラだろ?」




心を読まれた?のか、
井林くんの友達が笑う。



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