彼とあたし-もう1人の彼-
素のまさと桜子がカップルだったら…
2人は誰もが納得するカップルだ。




美人な桜子…。
格好いいまさ…。
お似合いに決まってるじゃん。




大体価値のないあたしが
まさに釣り合うわけなかった。




大して可愛くもない、
スタイルだって微妙、
にして頭も良くない…。




桜子に勝てるはずない。





2人のほうがよっぽど…お似合いだ。





「ちょっと唯伊?」
「ん?」
「悪いほうに想像してない?」
「なんで?」
「唯伊はまだ好きなんでしょ?」
「…うん」
「だったら諦めちゃダメ!」
「でも…」
「でもじゃない!可能性は十分にあるから」




と熱心に説教する倖を見てれば…
ちょっとは自分に自信がつく。




だけどすぐにポジティブになる自分が嫌い。





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