彼とあたし-もう1人の彼-
「まさっ!!」




もう周りの視線なんて気にしない。
堂々と言いたいから。




休み時間の廊下は
生徒で溢れ返っている。





だけどまさがいるのはわかる。
見慣れない背中を見つけたから。




まさの隣には桜子だっている。



だけどそんなの関係ない!





まさと桜子が同時に振り返り、
あたしと視線を合わせた。





「まさっ!」
「…唯伊さん」




…言わせてね。





「好き!!」




声が嗄れる程大きく伝えた。



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