彼とあたし-もう1人の彼-
「唯伊、好き?」




そんなの好きに決まってんじゃん!
嫌いになれるわけ…ないんだから。





「大好きだよ」
「…そっか」




そう返事を返すと、
手を外してくれた。





パッと振り返ると…
やっぱりまさがいた。




「俺も唯伊が好きだよ」





まさ…それはほんと?
ねぇ夢とかじゃないよね?




「辛い思いさせてごめんな?」





とまさはあたしの顔を覗き込む。




ズルイよ…//
まさだけドキドキさせて。




「許さない!」
「いつから気が強くなったわけ?」





まさは意地悪く微笑み、
そっとあたしに手を指し伸べる。


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