彼とあたし-もう1人の彼-
「お前等より唯伊のほうが可愛いじゃん?」
「はっ!?こんなブス…」
「…いい加減にしろよ」
「行こっ」





3人の女子はまさの異変に気づき、
慌てて去っていった。





「唯伊、気にすんな」
「うん」
「俺は唯伊が自慢の彼女だよ?」
「ほんと?」
「じゃなきゃ街一緒に歩けねぇよ」
「…ありがと」






素直に嬉しかった。
だけどね?
どこかで引っかかってた。
“不釣合い”の言葉が。




映画を見てる間は上の空だった。






気づけばエンディングが流れてて、
あたしはパッとまさを見た。




「…寝てる」





まさは小さな寝息をたてていた。
手は繋がったまま…//




< 98 / 149 >

この作品をシェア

pagetop