★悪魔と妹★
広い庭の一角でせっせと土をいじる私。
お兄様は木陰で本を読んでいるのか寝ているのか……。
あまり日の光が好きではない様子だし、けしてお暇な方ではないのだけれど
私が外に出る時はこうして傍にいてくださる。
「レモン水飲まない?
ハチミツ入りの」
お兄様は時々本から顔を上げて私に呼びかける。
使い魔さん達が城から冷たいレモン水の入った瓶を運んできてコップについでくれた。
一口飲むととても冷たくて、甘くてさわやかで
おいしい!
そんな感じで
お兄様が気遣ってくださるし
私少し油断していたみたい。