★悪魔と妹★




落ち着いた茜色の絨毯が床一面に広がり、

吹き抜けの天井には風通しを良くするためかくるくると木で作られた羽が回っている。




踏み台を使っても届かない程の高くそびえ立つ本棚が壁に並び、

間には取りやすい高さの本棚にセンス良く書物がディスプレイされている。




室内の一角に階段があり中二階にも書庫は続いて、階段の正面に大きなテーブル。




テーブルの奥に書庫の係りのような使い魔さんが待機していて、

お借りしていた本をお返しすると棚に戻しにいってくれた。




天井を見上げため息を漏らす私に




「娘。
早く借りる本を選べ」




ドアのある箇所からほとんど移動されないまま腕組みされたアデル様はおっしゃった。




「あ、はい」




待っていてくださる様子。





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