★悪魔と妹★




使い魔さんに尋ねてお借りした本の続きを探したところまではよかったのだけれど、




目当ての本の近くに更に気になる本を見つけてしまった私はついついページをパラパラと捲ってしまった。




(……あら?)



ふと気付くとここに来てからかなりの時間が経過していた。





きゃあ


アデル様をほったらかしにしてしまったわ!






急ぎ中央に戻るとアデル様は椅子に座りテーブルに伏していらっしゃる。





(お怒りかしら?
当然よね?)



「アデル様……?」





そうっと覗くとその瞳は閉じられて、金糸のような髪はテーブルに流れ落ちている。




あどけない様子はまさに天使の寝顔そのもの……。





< 52 / 127 >

この作品をシェア

pagetop