★悪魔と妹★
瞼の向こうが明るい。
ゆっくり目を開く。
(眩しい……)
白い光がチラチラと降り注ぎ、目を凝らすとそれが羽毛だと分かった。
寝具の中に詰められているようなそれの発生源は視線をずらした先、―――アデル様の背中にあった。
まばゆい光を放つしなやかな羽。
バサリと大きく揺らし私を見据える。
「オレはこういう冗談は大っ嫌いなんだ」
グレーのネクタイがフワっと浮かび、アデル様の金の髪も光を放ちながら揺れた。
「は、はい。
ごめんなさい」
ふざけていた訳ではないけれどお怒りのアデル様に今は謝るしかない。