★悪魔と妹★
本棚の間で座り込んでいた私。
周囲を見渡すと棚に収まっていた本という本が床に落ちて山となっていた。
怯える私の前でアデル様はポケットに手を入れこちらを睨んでいらっしゃったのだけれど
「……………」
周りを見渡し、ふと表情を変えて
「……やりすぎちまった……」
悔いるように呟かれた。
使い魔さんは「キーキー」と叫びながらアデル様に詰め寄っている。
「す、すまん」
後じさりながらアデル様は謝っている。
下敷きになっていた書籍に気付いて慌てて拾い上げると、先程開いていた何も書かれていない本だった。