★悪魔と妹★
「大丈夫?
口を開けてごらん」
マイムお兄様が心配そうに顔を曇らせ、私の顎をくいっと持ち上げた。
「お、お兄様?
お待ちになって……
だ、大丈夫よ」
押し返して俯く。
だっていくら兄妹でも恥ずかしいんですもの……
「でも火傷したままだと困るでしょ?」
お兄様も譲らず。
仕方なしに私はお兄様に口を開いて見せた。
(でも、舌を火傷していたとして…それがわかって治せるものなのかしら?)
「あー…舌先がちょこっと赤くなってるね」
口惜しそうにしげしげと確認するマイムお兄様。