★悪魔と妹★
甘い匂いが鼻先を掠めた。
焼きたてパンの香り……
おいしい匂いに呼び寄せられるように階下へ降りた。
朝食の席につくと、私より先に席についていたマイムお兄様がカフェ・オーレを飲みながらにっこり笑いかける。
「おはよう☆
昨日はよく眠れた?」
マイムお兄様は初め感じた通り、とてもお優しい方だった。
「ええ。
今日は気分が良いの」
私も微笑んであいさつを返す。
屋敷の使い魔さん達が用意してくれる朝食はとてもおいしくて
今日も私の好きな木の実やフルーツ。
暖かいスープ。
焼きたてのハチミツパン。