★悪魔と妹★
それは一瞬の事でよく分からなかったのだけれど、どうやらマイムお兄様が私に迫る妖精さんをギリギリのところで捕まえた様子。
お兄様を見ると妖精さんの羽を摘んで無理矢理自分の方に向かせている。
「どうしてボクの妹の指を刺したりしたのか言ってごらんよ?」
マイムお兄様は私に分かる言葉で、妖精さんは理解出来ない言葉でお互いにしゃべってるようだけれど通じているらしい。
(私の傷はあの妖精さんの仕業だったのね。)
包帯の巻かれた指を見ながらお兄様と妖精さんの話に耳を傾ける。
「妹が勝手に庭をいじったってここはボクの土地だもの。
構わないでしょ?」