★悪魔と妹★



「文句を言うのならここを出て行くといいよ。」




お兄様は笑顔を崩さないけれどジワジワと妖精さんを追い詰めている。



妖精さんは涙をうっすらと浮かべてまたキーキーと暴れた。





「聞き分けのないヤツはこうしてしまうよ。」




お兄様は張り付いたような笑顔で




「ケルベロス!」




呼んで、ケルベロスさんのお顔に羽を摘んだ妖精さんを近づける。




ぐんぐん近づく距離に妖精さんは焦り始めた。





もう少しでケルベロスさんのお顔に触れてしまいそうといったところで、


ケルベロスさんがグワッと口を大きく開いた。






キーッ




一際大きな悲鳴。




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