★悪魔と妹★
「止めて……っ」
目を閉じた私の耳に
「アハハハハハ!」
軽快な笑い声が響く。
恐る恐る目を開くとお兄様の手の平にぐったりした妖精さんが。
(脅かしただけだったのね……)
それにしても乱暴なやり方。
「お兄様……。
かわいそうよ。」
訴えるとお兄様はピタッと笑うのを止めた。
それに私、何だか分かってしまった。
(この妖精さんはきっとお兄様の事を好きなのだわ)
「ごめんなさいね。あなたの方が先に庭にいたのに。
次回からは庭をいじる時はあなたに相談する事にするわ」