天使の贈り物
…なんであたしが泣くんだよ。


不思議で仕方がなかった。最悪にも一晩中、ずっと泣いていた…


朝になっても泣きやまない。泣きやんでもしょうがないと悟ったあたしは学校を休んだ。



…昼。まだ涙が止まらない。

そんなとき、電話がきた。陽日からだ。

―あんた大丈夫?


だ…大丈夫じゃない…


―なにがあったの?


絢瀬の声も聞こえた。どうやら一緒にいるようだ。



―教えて。力になれればいいけど…


…わからない、自分でも…わからない。

―さては…あの坂木ってヤツか?

…多分。


―泣かされたの?後輩に

一応…


―一応って…なんでそんなことになってんの…?

なんか…あいつが…北海道…帰るって…そしたら…

―きゃー!なにそれ!ドラマティック~!

―代われオタク!まったく…で、要はさびしいわけ?

よくわかんないけど…

―だったらさ、会いに行っちゃえばいいじゃん、北海道に

陽日に言われた瞬間、涙が止まった…
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