いじめッ子には報復を。
ホールのテーブルを拭きながら考えるのは、のんのこと。
だんだん、のんに対するいじめがひどくなってきている。
もとはといえば、俺のせい。
俺が強制的に巻き込んでしまった。
『俺も被害者だ』なんて、冗談でも言っちゃいけないよな。
被害者はのん。加害者が俺。
言ってしまえば、詩織だって被害者だ。
俺がテキトーに付き合って、俺の勝手な都合で捨てた。
だからといっていじめが許されるわけではないし、のんをいじめて良いって言う理由にはならないけれど。
俺にも責任がある。
のんはちゃんと俺と向き合ってくれた。
いじめにだって、正面から立ち向かっている。
俺も、向き合わないといけないよな。