いじめッ子には報復を。

ホールのテーブルを拭きながら考えるのは、のんのこと。


だんだん、のんに対するいじめがひどくなってきている。



もとはといえば、俺のせい。

俺が強制的に巻き込んでしまった。


『俺も被害者だ』なんて、冗談でも言っちゃいけないよな。



被害者はのん。加害者が俺。

言ってしまえば、詩織だって被害者だ。


俺がテキトーに付き合って、俺の勝手な都合で捨てた。



だからといっていじめが許されるわけではないし、のんをいじめて良いって言う理由にはならないけれど。



俺にも責任がある。


のんはちゃんと俺と向き合ってくれた。

いじめにだって、正面から立ち向かっている。



俺も、向き合わないといけないよな。




< 98 / 257 >

この作品をシェア

pagetop