戦慄の魔説
部屋の前に着き障子を開けると異様な風景が待っていた


壁は本棚になっていて厚い本がびっしり詰まっている

ちなみに床には畳が見えないほどびっしりと


「ここだけゴミ屋敷か!!…ん?これって全部アルバム?」


どうやらアルバムらしい、試しに一冊手に取る

懐かしい…ぼんやりしていた記憶が鮮明になる


すると本棚から一冊のアルバムが頭に落ちてきた

「痛ッ!!……師匠?」


そこに写っていたのは小さい師匠だった

「師匠はこの村に居たのか」


それからアルバムを端に積みながら足場を作る

奥に微かに霊力を感じる

全部端に片づけると大事そうに飾られていただろう巻物が出てきた

「これはひどいな…アルバムより下にあるなんて」


その巻物は開かないように札が貼ってある


開けていいのか迷ったが開けちゃいけない、行っちゃいけない
そんな誘惑には勝てないです


思いっきり開く
するといきなり頭に衝撃が走る

「だぁ!!もうひどいじゃないですか!!なんかずっと重かったしわざわざ封印までしなくても!!ほんとなら扇子で頭叩くじゃすみませんよ!!……あれ桜花じゃありませんね?……真実…真実くんですね!?いやぁ大きくなりましたね」


前を見ると立派な着物を着た髪の長い男が立っていて抱きついてきた


「あなた誰ですか?」


「あぁ無理もありませんね。10年ちょっと封印されてましたし、翡翠(ひすい)と言います。小さい頃にお会いしてるんですよ。ところで桜花は?結界も弱っていますし」


「母さまは…」


それから今まであったことを話した

「なるほど…辛かったでしょう。わかりました。私が村を守りましょう。」

「でもあなたは霊守家なんですか?結界とか母さま以外に直してるのを見たことないですし」

「これでも私はだいぶ生きていましてね。今は妖紛いですがこの村を作ったのは私なんですよ。あと式紙も私の力で動いています」


この村を作ったってことはこの人は先祖か!!

でもこの人なら結界も張れるだろうしひとまず安心だ
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