戦慄の魔説
会場はざわめいた

「あの力は吸血鬼の!?ありえん!!ここまでの霊力なんて」

「驚くのはそこじゃないカスが…吸血鬼に取り込まれないあいつのスペックだ。ジジイ共は黙って見とけ」

黒幻はそう言い周りを静めた


「悪かったな銀孤…これからは俺の時間だ…すぐ消してやる」

銀孤は今まで以上の速さで攻撃してきた

しかし血を吸った真実には無意味だった

傷はすぐに治りただ立っているだけ、それにきずいた銀孤は距離をとった

「お前今恐れたな…もうお前に勝ち目はない…失せろ」


その瞬間銀孤は真っ二つになり、血を撒き散らしながら消えた

血は雨のように真実に降り注ぐ

さらに会場がざわめいた

「倒しやがった…今まで新人が倒した前例はない」

「あの力…化け物か!?」

周りのやつはみんなそんなことを言っている

「ほぅ、なかなか早いな、おい新人、名はなんだ」

黒幻は真実に話しかけた


「真実、夜野真実だ」

そして真実の意識はなくなった

その頃上層部は真実について会議をしていた

「前例がないとはいえ倒す力があるのだ…文句なしで合格だろう。それに吸血鬼の力を使わずともあれだけできれば合格のはずだ」

「しかし、あの力は大きすぎる、あれは闇に飲まれるぞ…いやむしろ闇なのだ。危険だ。封印すべきだ」

するとひとりの女性がきた

「私は危険だとは思いません」

「ほぅ、これはこれはミスクォーツ、根拠はおありかな?」

「いえ、ないですわ。しかし信じています。もしも信じられないなら私が面倒を見ましょう。なにか文句がある方は?……いないようですね」


「……仕方あるまい、夜野真実を合格とする」

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