戦慄の魔説
「何かしていたの方が正しいわね。日常品や食料を買っていたのよ。あとそこのベンチ私の特等席よ…まあいいわ」

手には四つも袋を持ちながら俺のとなりに座ってきた

「なんで買い物華音先輩だけなんですか?凛華先輩や親にも手伝ってもらえばいいのに」

「それはできないわ、両親は死んでしまったもの。それに凛華は駄目ね。そもそも今は彼氏とデート中よ」
親がいないのか、俺の親もほとんど帰ってこない

「そうなんですか、大変ですね。俺の親はほとんど帰ってきませんよ。買い物なら俺が荷物もちしますよ!」

あら、環境が似てるわねと言って沈黙ができてしまった

「携帯だしなさい」

いきなり言われたため恐々とだした。カチカチカチとボタンを押している

「私の番号メアド入れといたわ。買い物手伝ってね」

こんな形で番号が手にはいるとは思わずうまく返事が出来なかった

「じゃあ帰るわ。そうだ、早速荷物もってくれない?」
いいですよと言って三つの袋を受取り華音先輩の家まで運んだ。家はお寺だった

「よかったら上がってくれるかしら」

女の人の家ははじめてで妙な緊張があった

「家に人いないんでしょ?今日うちでごはん食べない?今なら私の手料理食べれるわよ」

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