この出会いが奇跡なら-上-

不安な予感





その後、またバスに乗り、ホテルの前に到着する。

「うわー、結構豪華」

「金あったんだね、うちの学校にも」

「…愛子」


ほんとリアルな事ズバリと言ってくれる。


でも、あたしが唯一楽しみで仕方がないのは、何と言ってもホテルの中。


外からも豪華な感じが出ているこのホテルは、中も相当奇麗なんだろう。


昔から中身が見えないものに、何故かすごく執着してしまうあたし。



そのせいか、早く入りたいという思いがす先走ってしまう。




それなのに、教師の話がやけに長い。



その15分後。

やっと長い話が幕を閉じる。





「やっとだ!やっと」

「そんなに楽しみ?期待はずれで落ち込んでも私知らないよー」

「愛子はホント酷いなあ」

そう言うとまた、ははっと笑われた。





< 105 / 203 >

この作品をシェア

pagetop