この出会いが奇跡なら-上-
どれだけ名前を心の中で呼んでも、来るわけがない。
――背中がゾクっとする。
寒い風のせいなのか、それとも……。
嫌だ、ヤダ。ダメ、考えちゃ駄目。
ますます怖くなる一方だ。
それから、時間なんて分からないけど、結構時間がたっているって事だけはなんとなく分かった。
帰ってこない事に気付いて、先生達が探してくれてるといいな。
その時、不意にガサっと嫌な音が耳に響いた。
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