この出会いが奇跡なら-上-
「………えぇ」
あたしの隣の席は、あの、春 成斗だった。
「…………」
あたしの口は、ポカンとあいたまま、身体がカチンと固まってしまう。
…嘘でしょ。
…嘘でしょ!
…嘘でしょ!?
誰か嘘だと言ってよ!
こんなこと…普通にあってありえるわけ!?
ちょうど3日前。
2年ぶりの再会をして、そして今。
……有り得ない。
これは夢だ。
そう思い、ぎゅーっと頬をつねってみる。
だけど普通に痛いと感じ、最初から夢じゃないと確信した。
「お前も、この学校だったんだな」
鼻で小さくフンと笑いながら、金髪イケメンの春成斗がそう言った。
「まさか、あんたがいるとは思わなかったよ…」
心臓は…、すごくドキドキしてるのだけど、それを見抜かされるのが嫌で、あえて嬉しいとは反対の行動をとってしまった。
春成斗もこの学校に入学してくるだなんて、全然予想もしてなかった。