この出会いが奇跡なら-上-
あたしの自己紹介は恥まみれに終わり、どんどん自己紹介していく中、今度はあたしの隣に座る、金髪イケメンの自己紹介の番がまわってきた。
「ほら、次お前の番だぞ」
担任にそう言われ、ダルそうに腰を持ち上げるあたしの隣。
「…………春 成斗、よろしく」
それだけ言って、ガタっと音を立てて座った。
へえ…、よろしくってちゃんと言えるんだ。
すると、後ろの方から、「春君かっこよくない?!」とか「イケメンだねー」とか、そんな事を話している女子たちの会話の耳にした。
……確かに、かっこいいとは思う。
二重なのに、ちょっと切れ長の目、
すらっとした綺麗な鼻。
形の整った唇に、キラキラと輝く金髪。
これ程完璧な人はいないんじゃないかって思ってしまうくらいの整った顔をしてる。
そんな彼に、あたしは恋をしている。