この出会いが奇跡なら-上-
「あいつ等も、ここの学校にいる」
「やっぱそうなの!?」
「ああ」
やっぱり、揃って入学か。
「あのさ、会いたいんだけど、ダメ…?」
「…は?会うって、あいつ等に?」
「うん、そう」
「何で」
「…何でって、一応お世話になったから」
「ふーん」
あたしが小さくそう言うと、
「…会わせてやったら、何かしてくれんの?」
成斗が、あたしの耳元で小さくそう囁いた。
「はあっ!?何言ってんの!」
な、何なんだ、こいつ!
こいつまさかの……
「……冗談」
するとまた耳元で、成斗がそれだけ囁いてきた。
あたしはそれに、どうしようもないくたい心臓がドクンドクンと煩く響く。