この出会いが奇跡なら-上-




「お前」

「え?」

「結構、まつ毛長いんだなあ」

そう言われて、そっとまつ毛に触れられる。

「うわー長」

「ほら、もう手当て終わったよ。はい、さよなら」

「酷!」

「酷くない!じゃあ、また明日学校でね」

「うん、さんきゅー。じゃあな」


光輝を玄関まで見送って、あたしの唯一の祝日は、あっけなく幕を閉じてしまった。





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